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第2章 企業市場と税・保険商品

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【問題1】企業市場について、以下の文章が、それぞれ正しいか否かを答えてください。

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1.全国の法人企業のうち9割以上は資本金1億円以下の中小企業です。(平成29年現在)



2.企業ニーズにマッチした福利厚生制度を設計し、企業にとって最適の生命保険をすすめることを生活設計販売といいます。



3.中小企業においては、経営者の相続財産の大半が不動産や自社株であり、経営者に万一のことがあった場合、後継者や家族が相続税の支払いに困る場合もあることなどから、経営者に対する保障の必要性は非常に大きくなっています。



4.普通法人企業には、株式会社・合同会社・合名会社・合資会社などがありますが、株式会社の場合、その設立には資本金1,000万円以上の規定があります。



5.日本の産業構造は、現在では、経済の国際化(グローバル化)・自由化(規制緩和)・情報化(IT化)等の進展とともに、時代の流れに沿った新しい分野の産業も成長しています。その中で、近年、女性や高齢者層の就業者数が増加しています。



【問題2】法人の住民税・事業税・法人税について、以下の文章が、それぞれ正しいか否かを答えてください。

1.法人の住民税は、「均等割」と「所得割」で構成されています。



2.法人が、総合福祉団体定期保険の保険料や確定拠出年金、確定給付型の企業基金の掛金などを支払った場合、その保険料や掛金は損金算入され、住民税、事業税ともそれに応じて少なくなります。



3.法人の住民税は個人の住民税と異なり、都道府県が課税する都道府県民税(東京都は「都民税」)のみとなります。



4.法人の事業税は、事業を行う法人が納税義務者で、法人の規模や営む事業にかかわらず一律の税率が適用されます。



5.同族会社では、少数の株主によって経営が支配されており、同族関係者の給与を不当に高くして法人税を少なくしたり、配当を差し控えて配当に対する所得税を少なくすることも考えられるので法人税法上、特別規定が設けられ、税負担の公平性が図られています。



6.個人の事業税と同様、法人の行う事業に対しても市町村が課税する事業税があります。



7.課税所得は、会社の決算利益とは必ずしも一致しませんので、法人税の計算をする際には、両者の間に調整の必要が生じます。この調整を「税務調整」といいます。



8.法人税は、法人の各事業年度の所得に対して課せられますが、その課税所得は「課税所得=各事業年度の益金-各事業年度の損益」の式で計算されます。



9.株主等が3人以下およびその同族関係者で発行株式総数または出資金額あるいは議決権等の50%超を有する会社を同族会社といいます。



10.公共目的で設立された公共法人には一切法人税はかかりませんが、原則として公益法人と人格のない社団等については、収益事業を営んでいる場合に限り、その収益事業について法人税がかかります。



11.法人税は、法人が自ら納める税金を申告し納付する申告納税制度を採っており、原則として各事業年度終了日の翌日から2ヵ月以内に確定申告書を税務署に提出して、その提出期限までに税金を納付します。



12.益金には、売上、土地の売却益の他、企業が受け取った生命保険契約の保険金などがありますが、貸付金の受取利息や生命保険契約の配当金は含まれません。


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【問題3】総合福祉団体定期保険について、以下の文章が、それぞれ正しいか否かを答えてください。

1.企業が負担した保険料全額を損金算入(個人企業の場合は必要経費に算入)でき、しかも従業員に対する給与所得としての課税もありません。



2.加入の要件として、個人の医的診査を行うとともに、正常に勤務していることを証明することが必要ですが、加入手続きは簡単です。



3.保険料計算には「平均保険料率」が採用されていますが、これは、その企業(団体)ごとに計算された保険金100万円当たりの保険料をいい、保険料合計額を総保険金額で除して求めます。



4.最低被保険者数は、団体の区分によって違いますが、第Ⅰ種団体では10名以上となっています。



5.保険料はその年度の死亡保険料と付加保険料だけで計算され、一括して販売、管理されるため付加保険料はわずかですみ、保険料が割安になります。



6.加入に際しては、個人の医的診査は行わず、被保険者の同意も必要ありません。



7.保障の対象となるのは、業務上の災害・疾病による死亡ですが、特約を付加することにより業務外の死亡も保障されます。



8.配当金は、毎年保険会社ごとに収支決算して剰余金が生じた場合、一定の基準で支払うことになっています。



9.総合福祉団体定期保険の契約形態は、契約者=企業(団体)、被保険者=従業員・役員、受取人=従業員・役員の遺族または企業(団体)となっています。



10.同一被保険団体に所属する各被保険者の保険金額は組別制、一律制、その他各社の社内規程で定めた方法のいずれかの方法で定められます。



11.保険金額の決定方法のひとつである一律制は、死亡退職金規程や弔慰金規程等で定められた支給金額以下で被保険者の保険金額を全員一律とする方法です。



12.対象となる団体は、企業、協同組合などですが、団体の結束度、所属員の異動・健康管理などの状況によって第Ⅰ種、第Ⅱ種、第Ⅲ種の3つに区分されています。


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【問題4】総合福祉団体定期保険の特約について、以下の文章が、それぞれ正しいか否かを答えてください。

1.特約の付加に際しては被保険者の同意が必要です。



2.ヒューマン・ヴァリュー特約は従業員等の死亡または所定の高度障害に伴い、企業が負担する諸費用を保障するための特約です。



3.主契約に付加できる特約には、ヒューマン・ヴァリュー特約、災害総合保障特約などがあります。



4.特約を付加することは、保険期間中いつでもできますが、一部の被保険者のみに付加することはできません。



【問題5】総合福祉団体定期保険の税務について、以下の文章が、それぞれ正しいか否かを答えてください。

1.企業が受け取った配当金については、その支払いを受けた日、または更新保険料と相殺する日を含む事業年度に、益金を算入します。



2.役員または部課長その他特定の従業員のみを被保険者とする契約の場合、保険金受取人をそれらの遺族とすれば、企業が負担した保険料は役員報酬または給与とみなされることはなく、所得税は課税されません。



3.企業が負担した保険料は、特約保険料も含めて全額を損金算入できます。また、その保険料は、保険金受取人が企業の場合でも従業員の遺族の場合でも、従業員に対する給与とみなされることはなく、所得税は課税されません。



4.企業から高度障害保険金を見舞金として従業員・役員が受け取った場合、受け取った金額がかかわらず、その全額が所得税非課税扱いとなります。



5.従業員・役員の遺族が直接受け取った死亡保険金は、「みなし相続財産」として相続税の課税対象となります。



6.企業が受け取った保険金を、規程にもとづいて死亡退職金や弔慰金として従業員・役員の遺族に支払った場合は、その金額は原則として全額を損金算入できます。



7.企業が受け取った保険金を、役員の死亡退職金や弔慰金として支払った場合は、その人の地位・在任期間など客観的状況からみて過大な金額であれば、その過大と認められる金額についての損金算入はできません。



8.企業が受け取った高度障害保険金・障害給付金・入院給付金を見舞金として従業員・役員などの被保険者に支払った場合、社会通念に妥当なものなら、企業は福利厚生費として損金算入できます。


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【問題6】総合福祉団体定期保険の販売手順について、以下の文章が、それぞれ正しいか否かを答えてください。

1.総合福祉団体定期保険の設計書を作成するためには、死亡退職金規定、弔慰金規程等およびその支給額がわかる基礎データの入手と「氏名、生年月日、勤続年数」の3項目が記載された「名簿入手」が重要です。



2.総合福祉団体定期保険は企業の死亡保険金規程、弔慰金規程等の円滑な運営とともに、従業員・役員やその家族の生活の保障を目的としたものです。



3.企業から死亡退職金規程、弔慰金規程等および名簿をすぐに入手できない場合には、従業員の平均年齢により企業全体の概算保険料を算出した「概算設計書」の提示による説明の方法があります。



4.契約成立後の「保険証券」持参時には、必ず実務担当者に総合福祉団体定期保険の事務の流れを説明し、特に「中途加入者」「中途脱退者」の報告漏れが絶対にないように十分注意していただきます。



【問題7】確定拠出年金制度について、以下の文章が、それぞれ正しいか否かを答えてください。

1.加入者の転職先に確定拠出年金制度があれば「企業型」、制度がない場合や離職する場合には「個人型」に自分の年金資産を移換して運用を継続することができます。この継続性を「ポータビリティ」といいます。



2.対象となる加入者は、65歳未満の企業の役員・従業員および自営業者等です。



3.確定拠出年金制度は、企業が掛金を拠出する「企業型」と、加入者個人が掛金を拠出する「個人型」の2つに分けられ、両方に加入することができます。



4.確定拠出年金制度とは、拠出された掛金が企業ごとに明確に区分され、掛金とその運用収益との合計額をもとに給付金が決定される年金です。



5.老齢給付金は、通算加入社等期間が5年以上経過している場合は60歳から受給でき、通算加入者期間が5年未満の場合でも、遅くとも70歳までには受給を開始することができます。



6.運用商品は、時価評価が可能で流動性のあるものでなければならず、具体的には預貯金、有価証券(公社債、株式、投資信託等)、信託、保険商品等になります。



7.運用商品を提示する「運営管理機関」は、加入者に対して3つ以上の商品を選択肢として提示しなければなりません。



8.「運営管理機関」は、加入者に対して2ヵ月に1回以上の預け替え(スイッチング)機会の提供や個別の運用商品等にかかる情報提供などの責任があります。


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【問題8】確定拠出年金の税務について、以下の文章が、それぞれ正しいか否かを答えてください。

1.加入者が老齢給付金を年金で受け取ったときは、雑所得(公的年金等控除の適用)となりますが、一時金で受け取ったときは一時所得となります。



2.加入者個人の拠出した掛金額は全額所得控除(小規模企業共済等掛金控除)の対象となり、企業の拠出した掛金額は全額損金算入となります。



3.加入者が障害給付金を年金または一時金で受け取る場合、ともに所得税は非課税となります。



4.加入者が離職・転職した場合の個人の年金資産の移換や、確定給付型の企業年金から確定拠出年金への移行については、所定の手続きを前提として、所得税は非課税となります。



【問題9】確定給付企業年金について、以下の文章が、それぞれ正しいか否かを答えてください。

1.事業主等は、将来にわたって約束した年金給付ができるよう、年金資産の積立を行わなければなりません。積立不足が生じた場合には、事業主等は一定期間内に不足を解消するために、掛金を拠出することとされています。



2.「規約型企業年金」は労使が合意した年金規約にもとづいて、企業と生命保険会社や信託銀行などが契約を締結し、母体企業の外で年金資産を管理・運用し、年金給付を行うものです。



3.給付を受ける権利である受給権を保護するために、積立義務、受託者責任の明確化および情報開示が確定給付企業年金法に規定されています。



4.確定給付企業年金の給付には、老齢給付金の他に障害給付金、遺族給付金がありますが、いずれも年金給付となっており一時金で支給することはできません。



【問題10】経営者保険の税務について、下記の契約形態の場合、以下の説明を読んでそれぞれ正しいか否かを答えてください。

契約形態
契約者=企業(団体)
被保険者=役員・幹部従業員
受取人=企業(団体)

1.企業が負担した定期保険特約付養老保険の保険料が、定期保険部分の保険料と養老保険部分の保険料とに区分されていない場合、その保険料全額が損金算入されます。企業が負担した特約保険料は、原則として損金算入することはできません。



2.企業は受け取った死亡保険金を益金に算入しますが、これを死亡退職金・弔慰金として、役員・幹部従業員の遺族に支払った場合、一切損金算入することはできません。



3.定期保険など保険料が損金算入できる保険に加入することにより、法人税等を軽減することができ、結果として実質負担保険料は少なくなります。



4.企業が定期保険の死亡保険金を受け取った場合、定期保険の保険料は保険料積立金として全額資産計上されていますので、雑収入として益金に算入する金額は死亡保険金から保険料積立金を差し引いた金額となります。



【問題11】経営者保険の課税関係について、下記の契約形態の場合、以下の説明を読んでア~エのうち正しいものを1つ選んでください。

契約形態
契約者=企業(団体)
被保険者=社長
受取人=企業(団体)

 経営者保険の契約形態が上のとおりであったとき、被保険者である社長が業務外で死亡し、企業が受け取った経営者保険(定期保険)の死亡保険金12,000万円を企業が遺族に対して弔慰金として支払いました。
 なお、この社長の死亡時の普通給与(賞与を除く)は月額180万円でした。
 この場合、遺族が受け取った金額のうち弔慰金として非課税となる限度額(目安)はいくらになるでしょうか。

語群

ア.10,000万円
イ.6,480万円
ウ.6,000万円
エ.1,080万円




【問題12】経営者保険の販売活動について、以下の文章が、それぞれ正しいか否かを答えてください。

1.収集した情報をもとに保険設計書を作成し説明しますが、まず、経営者は特に保障が必要ということを理解してもらうことが大切で、また、どのくらい必要なのかを計算式などで具体的に説明します。



2.経営者保険を販売するためには、その企業の情報を収集しますが、経営者の情報については特に必要ありません。



3.経営者保険には、一般の個人保険が利用されていますので、保険金額は一般の個人保険と比べて差はありません。



4.経営者の保障の必要性を理解してもらうためには、「企業経営者としての必要性」の面からのみ訴えてニーズを喚起し、「個人としての必要性」の面にはふれないようにします。


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【問題13】財形制度について、以下の文章が、それぞれ正しいか否かを答えてください。

1.財形住宅貯蓄積立保険は払込保険料累計額550万円、財形年金積立保険は同様385万円までが加入限度となっています(両方加入の場合はあわせて550万円)。



2.財形基金制度の目的や趣旨は、財形給付金制度と同じですが、一定人員規模の基金の設立が必要なことから、財形給付金制度に比べて比較的大きな企業に限られています。



3.差益が非課税となる「財形住宅貯蓄積立保険」「財形年金積立保険」は、それぞれ1人1契約1金融機関に限られ、一般財形と同様、契約者・被保険者・受取人は同一の勤労者でなければなりません。



4.従業員が3年以上の期間にわたり有していた一般財形については、自ら解約し他の金融機関の一般財形へ預け替えることができます。



5.財形制度にもとづく保険は、多くの個人保険商品と同様、積立金等の計算の基礎(予定利率)が変更されることはありません。



6.財形制度は勤労者が豊かで安定した生活を送るための資産形成(貯蓄、住宅など)を国や企業が積極的に支援する制度です。従業員の「貯蓄の奨励」と「持家の促進」を目的としており、画期的な福利厚生制度であるといえます。



7.財形住宅融資は、財産形成促進制度における財形貯蓄(財形の種類は問わない)を行っている勤労者を対象とした、財形持家融資制度にもとづく融資制度です。



【問題14】医療保障保険(団体型)について、以下の文章が、それぞれ正しいか否かを答えてください。

1.医療保障保険(団体型)は、高齢社会の進行に伴う国民医療費の増大、健康保険法の改正による一部負担制の導入、および保険給付対象外費用の増大等医療分野における自助努力の要請に応える企業(団体)向けの保険として発売されています。



2.医療保障保険(団体型)は、企業(団体)の従業員および役員を対象に、一括して企業(団体)と契約を結ぶ1年更新の医療保険です。



3.医療保障保険(団体型)の給付内容には、治療給付金、入院給付金がありますが、死亡保険金はありません。


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